僕のブックオフ人生 その1

そんな忘れられていた僕の転職活動ですが、なんと当時日本一の売上のブックオフに勤務することになりました。はじめは、日本一のお店に勤務できることに喜んでいましたが、後から考えてみると、やっぱり僕のことを採用担当は忘れていたので、1人社員の店舗ではなく、人数のゆうずうのきく社員数の多い店舗に配属したんだろうな~と思います。

そんな、最悪のスタートだった僕のブックオフ人生ですが、配属店舗は日本一の売上、買取のお店でした。町田中央通り店という当時日本一のお店は、地下一階、地上四階の店内にエスカレーターまである日本一、いやたぶん世界一の古本屋でした。

神戸にいたころには、スーパーのワゴンセールの古本くらいしか見たことがなかった僕には、こんな古本屋があることに衝撃を受けました。そんな大きなお店は、働いているスタッフも規格外でした。当時アルバイトスタッフは在籍100人を越えていました。

神戸から来た関西弁の中途社員の最初の仕事は、100人のスタッフの顔と名前を覚えることでした。歴代の社員も同じだったようですが、最短でも100人覚えるのに1か月はかかったそうです。それを知った僕は、初日の朝礼で、『100人の顔と名前を2週間で覚えます!』と宣言してしまいました!

そんなわけで、最初の2週間は、仕事そっちのけで、スタッフの顔と名前を覚えることだけに集中しました。(笑)仕事中も休憩中も仕事が終わってからも、かたっぱしからスタッフに声をかけまくりました。

そして、2週間後の朝礼で、成果を発表する時が来ました。結局、99人まで覚えることが出来ましたが、最後の1人『コンドウ君』だけは、どうしても覚えることができませんでした。このミッションは、成功しませんでしたが、入社直後にスタッフに声をかけまくったこの経験が、その後のスタッフとのコミュニケーションには随分と役に立った気がします。

そんな感じで始まった僕のブックオフ人生ですが、入社当時の採用担当が僕のことを忘れていたんだろうな~と思うもう一つの理由は、町田中央通り店での僕の仕事内容です。

僕の担当は宅本便という、全国から送られてくる古本の査定を店舗の4階の屋根裏部屋で一日中、査定する仕事です。 売り場に出ることなく、ひたすら、一日中本の査定をするのです。1日600箱ほどの段ボールの古本を10数名のスタッフと一緒にひたすら、一日中本の査定だけをするのです。

町田中央通り店に配属された社員は、みんなはじめに宅本便を担当体験するそうですが、1か月から3か月程度、経験するとその後売り場担当に配属されるのが、ふつうだそうです。長い人でも6か月が最高だったそうですが、その宅本便をぼくはなんと1年以上も担当していたのです。

毎日ひたすら1階から4階まで、段ボールを運んで、本を査定するだけの仕事を1年以上行っていました。前代未聞だったそうです。たぶん、僕が入社してからも、みんな僕のことを忘れていたんだと思います(笑)

さらに、あとからわかった話ですが、、中途入社の社員は年齢に応じて、しばらくすると給料も上がっていたようですが、僕は1年以上、ず~~と 入社当時の新卒と同じ給料のままでした。。。

僕のブックオフ人生 その2に続く

この記事を書いた人

アイ・ワークス 田村 義邦