社長第一主義から従業員第一主義への大転換

元ブックオフスタッフのジョン向けに僕の仕事履歴を書いているつもりのブログでしたが、思わぬ反響も多くいただいたので、あらためて、僕自身の仕事観というか仕事をする上で大切にしていることをまとめたいと思います。

この記事にも書きましたが、ブックオフに転職する前の会社では、社長と社員は僕1人という会社で働いていました。その他には、社長の家族と10数名のパートさんだけでした。

パートさんたちの管理も僕の仕事でしたが、年上のパートさんたちに向かって完全に上から目線で使ってやっているという態度で接していました。パートさん1人1人をコマの1つとしか思っていませんでした。

社長からも社員の仕事はパートをできるだけ効率よく使うことだ!と教えられていました。現場の仕事を理解もせずに、命じられるままに人件費削減のための机上の計算ばかりしていました。

とうぜん、パートさんたちとの関係もギクシャクすることが多く、パートさん同士のいざこざも絶えませんでした。もちろん、入ったり辞めたりの入れ替わりも激しかったです。

当時は寝る前によく、『明日パートさんが誰も出勤してこなかったらどうしよう。。。』と本気で心配していました。

社長が一番偉くて、社員は社長の指示に従っていればいい。社員はアルバイトをいかに効率よく使うかを考えればいい。いま思うと恥ずかしいですが、当時はほんとうに、そう信じて実行していました。

そんな僕の仕事観を大きく変えてくれたのが、ブックオフでした。

ブックオフへの転職の動機はたまたま見つけた創業者・坂本さんの『ブックオフはお客様第一主義ではなく、従業員第一主義だ!』という記事です。

※ちなみに、ブックオフでは社員やアルバイトスタッフは全員『坂本社長』ではなく、『坂本さん』と呼んでいました。他の上司も役職で呼ぶのではなく、『〇〇さん』とさん付けで呼んでいました。

その記事を見つけた時は、ちょうど前職の社長との関係に悩んでいたので、坂本さんのようなこんな社長がいるなんて!と衝撃を受けました。すぐに、求人応募をしましたが、『従業員第一主義の会社なんてほんとうにあるのか?』とまだ半信半疑でした。

書類選考、面接を通過して入社前研修に行ってもまだ、疑っていました。

研修を行った店舗の店長さんに『ぶっちゃけ、従業員第一主義って本当なんですか?』と聞いたくらいです。店長さんは迷うことなく、『はい!』といってくれたので、僕のブックオフ人生は、はじまりました。

ブックオフの1000人ほどいる社員が全員、経営理念を信じて、『従業員第一主義』を実感しているとは思いません。僕自身も在籍7年間の中で、なんどか退職を考えるほど悩んだ時期もありましたし、結局みずから退職してしまいました。

それでも、もしあの時、研修先の店長さんが『うそです。』と言っていたら、その後の僕のブックオフ人生はなかったかもしれません。あの時の女性店長さんは僕の仕事観を変えてくれた重要な人物の1人です。

そして、その後も僕の仕事観を大きく変える多くの人との出会いがありました。

仕事観を大きく変えた日本一の店長との出会い。に続く

この記事を書いた人

アイ・ワークス 田村 義邦