2度目の降格人事の埼玉・桶川での店長人生は4か月で終わることになりました。テンションも店の売上も上がらず、4か月の間に何度か転職を考えました。求人サイトを見るのが日課になっていました。
ブックオフ史上初の元旦に新規オープンするお店の朝礼で幕を開けた2008年でしたが、すぐに人生最大の転機がおとずれました。
2月のある日、統括エリマネのSさんに、食事に誘われました。
Sさんと2人で食事するのは久しぶりだったのですが、当時の状況ではいい話でないだろうと予想はしていました。そして、その食事の席にはなんと、初めてお会いする本部の役員さんも同席していたのです。
役員を見てさらに悪い予感がしてきて、『異動?降格?解雇?なになに??』どんどん悪い方に妄想が膨らみました。
そして、Sさんが話しだしました。
Sさん:『田村さん、異動です。』
僕:『え!』
(4か月で、結果を出すのは無理でしょ~~~)と心の中では叫んでいました。
僕:『どこですか?』
Sさん:『コスタメサです。』
僕:『こすためさ???』『え?何県?関東?関西?どこですか???』
役員:『アメリカです。田村さんの希望どおり。海外の駐在です。』
僕:『え~~~~~。』
まったく、予想していなかった海外・アメリカへの異動だったのです。その役員さんは海外担当の役員だったのです。
最近まで転職しようかどうか悩んでいたのに、まさか念願だった海外転勤になるなんて、、、
夢のような話で、その後の食事の席での会話はあまり覚えていませんが、家に帰って奥さんに報告した場面のことはよく覚えています。
奥さんはお風呂に入っていましたが、とびら越しに、ちょっと落ち込んだ演技をして、
『異動になった。。。』
『え~~、また引越するの~~。どこ?』
『いや、ちょっと、、、』
『どこ?早く言って!!』
『コスタメサ』
『コスタメサってどこ??』
『カリフォルニア・アメリカ!ロサンゼルスのちょっと下らしい』
『え~~、ホンマに~~~、すご~~~い!!』
と奥さんが大喜びしたのを覚えています。
じつには、海外に行きたい、行きたいといっていたのは、僕よりも奥さんの方でした。新婚旅行にも行けていなかった奥さんにとっては、3年間の長い長い新婚旅行のチャンスが訪れたのです。