いい意味の居心地の悪さ

代表の田村です。

先日、ある利用者さんから、アイ・ワークス西明石はスタッフさんも親切だし、ほかの利用者さんもいい人ばかりなので、居心地が良い。ず~と通っていたい。というお褒めの言葉をいただきました。

そのお話を聞いた時、もちろん、嬉しかったし、スタッフの支援を誇らしく思いました。ただ、同時にある種の危機感を覚えたのも正直な感想です。

就労移行事業所というのは、利用者さんが卒業することが前提です。同じく障害者の就労支援事業である就労継続A型やB型との大きな違いはそこにあります。

A型やB型は継続して支援することが前提なので、利用者さんとスタッフや他の利用者さんと仲良く、和気あいあいの雰囲気が最も大切なのかもしれません。

就労移行もみんな仲良く、和気あいあいの雰囲気も大切ですが、それだけではダメだと感じています。就労移行の利用者さんはみなさん必ず卒業していきます。その卒業先も一般企業を目指しています。もちろん、一般企業で働くということははA型よりもB型よりも、もちろん就労移行よりも『ストレス』や『責任』は重くのしかかってきます。

そこを目指す就労移行の利用者さんにとって『和気あいあいと居心地の良い』事業所というだけではダメなんです。

通所して間もない方には、まずは環境になれることが大切なので、『居心地の良さ』を感じていただけるように支援します。しかし、卒業間近な方には『居心地の良さ』だけを感じてもらう支援では、不十分だと思っています。適度な『ストレス』を感じてもらうことが必要です。

『先月まで一緒に訓練していた、あの人が卒業したから、自分もいつまでも通所していられない。』というようないい意味での『居心地の悪さ』を感じていただけるような事業所をこれからも目指します。

この記事を書いた人

アイ・ワークス 田村 義邦