僕のブックオフ降格人事 その後

 

降格人事で落ち込んでいた僕ですが、上司であるSさんとの出会いはその後の店長人生に大きな影響を与えてくれました。

サッカーの元フランス代表のジダンのような風貌のSさんは、年下でしたが、子会社の社長も経験するほどの『できる人』でした。

エリアの社員やスタッフからの人望も厚く、尊敬できる点も多かったですが、なによりSさんがすごいのは、そのプレゼン能力の高さでした。

当時の大宮駅東口店は、ブックオフのFC事業の北関東支店も兼ねており、Sさんは、直営店30店舗ほどの統括エリアマネージャーとFC事業の北関東支店長も兼任していました。

FC加盟店のオーナーさんや社員の方の研修Sさんが行っていたのですが、その研修を初めて聞いた時に衝撃を受けました。

研修の内容自体は何度も聞いたことのある話でしたが、Sさんの話す、ブックオフの理念や仕事に対する考え方や伝え方がほんとうに素晴らしかったのです。

あまりにも衝撃を受けたので、Sさんにお願いをして、加盟店さんの研修が終わったすぐ後にもう一度、僕のためだけにSさんに研修をしてもらいました。

そのSさんの話し方から、笑いの取り方まですべてメモをして、完璧にまねできるように何度も練習をしました。

スタッフが60名ほどいた当時の大宮駅東口店では、毎週のように新人スタッフが入社していたので、毎日面接をし、毎週研修をしていました。その研修を今度は僕がSさん方式の研修を行ってスタッフに伝えていったのです。

研修を繰り返すたびに僕の店長力も上がっていき、Sさんの間近で仕事をすることでさらに磨きがかかっていきました。それに比例してお店の売上も上がってきました。

赴任当時も、全国でトップテンの売上のお店ではありましたが、僕が在籍していた8か月の間で最高全国5位まであげることが出来ました。そして、その月の社内報の店長の欄には、なんと!Sさんではなく、僕の名前があったのです。

降格人事だったはずが、いつの間にか全国5位の店長になっていたのです。

再逆転 全国5位の店長になったのに、、、に続く

この記事を書いた人

アイ・ワークス 田村 義邦