計画相談支援の流れを8ステップで解説|相談・申請から受給者証、モニタリングまで

「障害福祉サービスを使いたいけれど、手続きが複雑そうで一歩が踏み出せない」
計画相談支援のご相談で、最初にこの言葉を聞くことがとても多いです。
たしかに、役所への申請、役所による調査、サービス等利用計画案、本計画、担当者会議……と聞くと、身構えてしまうかもしれません。でも、実際にご本人がすることを一つずつ取り出してみると、それほど多くありません。「話す」「書類にサインする」「調査・面談を受ける」——ほとんどはこの3種類です。
この記事では、はじめての相談からサービス開始までの流れを、全10ステップに分けて解説します。それぞれのステップで「あなたがすること」を明確にしましたので、「次に何をすればいいのか」で迷わないはずです。
この記事でわかること
- サービスを使えるようになるまでの全体の流れ(8ステップ)
- 各ステップで「あなたがすること」
- どれくらいの期間がかかるのか
- 担当者会議やモニタリングとは何か
目次
そもそも「計画相談支援」とは
計画相談支援とは、障害福祉サービス(就労移行支援や生活訓練など)を利用するときに、あなたに合った支援の計画(サービス等利用計画)を一緒に作り、利用開始後も定期的に見直していくサービスです。
「どのサービスが自分に合っているのかわからない」「手続きを一人で進めるのが不安」という方のための、いわば伴走者のような存在です。
費用の心配は要りません。計画相談支援は、国の制度上、利用者負担がありません(無料)。
アイ・ワークスでも2026年4月から計画相談支援を行っています。
全体の流れ【まず全体像をつかみましょう】
| ステップ | 内容 | あなたがすること |
|---|---|---|
| ① | 相談する | 困っていること・希望を話す |
| ② | 市区町村へ申請する | 申請書を記入・提出する |
| ③ | 市の職員による訪問調査 | 調査(聞き取り)普段の生活について話す |
| ④ | 相談支援事業所と契約し、面談する | 希望や困りごとを相談支援専門員に話す |
| ⑤ | 計画案を確認し、市へ提出する | 内容を確認し、修正したい点を伝える |
| ⑥ | 支給決定され、受給者証が届く | 記載内容を確認する |
| ⑦ | 担当者会議を経て本計画が確定する | 支援者に希望や不安を伝え、計画に同意する |
| サービス開始 | ||
| ⑧ | モニタリング(定期的な確認) | 利用後の状況や変化を伝える |
※自治体や利用するサービス、ご本人の状況によって、順番が前後したり、一部の手続きが不要になったりする場合があります。
費用は無料、期間は1〜2か月が目安
計画相談支援は、利用者負担のないサービスです。費用は計画相談支援給付費として市区町村から事業所へ支払われるため、ご本人の自己負担はありません。
相談からサービス利用開始までは、1〜2か月程度が目安です。計画案を提出してから市の確認が終わるまでに、数週間〜1か月ほどかかることがあります。
① 相談する
最初は「障害福祉サービスを使いたい」「働きたいけれど、どのサービスが合うのか分からない」と、困っていることから相談して構いません。相談先は、市区町村の障害福祉の窓口でも、相談支援事業所でも大丈夫です。
まだ利用したいサービスが決まっていなくても問題ありません。「まず生活リズムを整えたい」「就職したいが体力に不安がある」など、今の状況をそのまま伝えてください。
あなたがすること
困っていることや、これからどうしたいかを話します。相談は無料です。
② 市区町村へ申請する
障害福祉サービスを利用するには、市区町村への申請が必要です。明石市では、申請書に利用したいサービスの種類と、サービス等利用計画案の作成を依頼する指定特定相談支援事業所を記入し、障害者手帳などを添えて提出します。そのため、申請までに相談支援事業所を決めておく必要があります。
あなたがすること
申請書を記入して提出します。書き方が分からない場合は、相談支援専門員に相談しながら進められます。ご希望があれば、相談支援専門員が代わりに提出することもできます。「役所に行くのが苦手」という方も、どうぞ遠慮なくお申し付けください。
事業所の選び方は、AI福祉ラボの「明石市の計画相談(相談支援事業所)、どこがいい?失敗しない選び方と3つの基準」で詳しく解説しています。
アイ・ワークスAI福祉ラボ


明石市の計画相談(相談支援事業所)、どこがいい?失敗しない選び方と3つの基準 | アイ・ワークスAI福祉ラ…
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③ 市の訪問調査を受ける
明石市では、市の職員がご自宅などを訪問し、障害の状況や日常生活について聞き取りを行います。たとえば、日常生活で困っていること、家族から受けている支援、外出や移動、体調、今利用している支援などです。
居宅介護(ホームヘルプ)や生活介護などの介護給付のサービスを使う場合は、審査会で障害支援区分の認定も行われます。就労移行支援や自立訓練(生活訓練)などの訓練等給付のサービスは、原則として区分の認定は必要ありません。
あなたがすること
「調査」と聞くと緊張するかもしれませんが、簡単な聞き取りです。ありのままをお話しいただければ大丈夫です。「できる・できない」だけでなく、普段どんな場面で、誰から、どんな支援を受けているかをできるだけ具体的に伝えてください。「調子が良い日」だけでなく、「しんどい日」の様子も伝えることが大切です。
この調査が終わると、役所から相談支援事業所に「相談支援の計画を作ってください」という書類が届きます。ここから、計画づくりが本格的に始まります。
アイ・ワークスAI福祉ラボ


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④ 相談支援事業所と契約し、面談する
相談支援事業所と利用契約を結び、相談支援専門員がご自宅などで詳しくお話を伺います。これをアセスメントと呼びます。事業所を「決める」のは申請の前ですが、契約書を交わすのが申請の前か後かは、事業所によって異なります。
面談で確認するのは、次のようなことです。
- どんな生活を送りたいか、将来どうなりたいか
- 今困っていること
- 得意なこと・苦手なこと
- 家族や周囲から受けている支援
- 利用したいサービス
計画相談支援は、「どのサービスを週に何日使うか」だけを決めるものではありません。ご本人がどんな生活を目指していて、そのために何が必要かを整理することが中心です。
あなたがすること
契約書の内容を確認して署名し、面談で希望や困りごとを話します。話をまとめてから臨む必要はありません。「何に困っているのか自分でもよく分からない」という状態でも、相談支援専門員と一緒に整理していきます。
⑤ 計画案を確認し、市へ提出する
面談の内容をもとに、相談支援専門員がサービス等利用計画案を作成します。
計画案には、目指す生活、解決したい課題、利用するサービスの種類や量などが書かれています。ご本人が内容を確認し、「ここは違う」「もう少しこうしたい」という点があれば修正したうえで、市区町村へ提出します。
あなたがすること
相談支援専門員が作った計画案を、一緒に確認します。「こうしてほしい」「ここが違う」と思ったことは、遠慮なく伝えてください。これはスタッフの計画ではなく、あなたの計画です。
確認が終わった計画案を、市へ提出します。提出する書類へのサインが必要です。
提出後は、市が内容を確認します。この確認には数週間〜1か月ほどかかります。「手続きに時間がかかる」と言われるのは、主にこの期間です。
⑥ 支給決定され、受給者証が届く
市区町村は、訪問調査の結果や計画案などを踏まえて、サービス利用の可否や支給量を決めます。支給が決定すると、障害福祉サービス受給者証が交付されます。
受給者証には、利用できるサービス、支給量、支給決定期間、利用者負担の上限月額、相談支援事業所などが記載されています。サービス事業所と利用契約を結ぶときにも必要になる大切な書類です。
あなたがすること
届いた受給者証が、希望したサービスと支給量になっているかを確認します。分からない点は相談支援専門員に聞いてください。
提出後は、役所が内容を確認します。この確認には数週間〜1ヶ月程度かかります。ここで少し補足を。「手続きに時間がかかる」と言われる正体は、実はこの役所の審査期間です。事業所側の計画づくりが遅いわけではありません。
⑦ 担当者会議を経て本計画が確定し、利用開始
支給決定後、ご本人を中心に、実際に支援に関わる人たちが集まって今後の支援を話し合います。これがサービス担当者会議です。
参加するのは、ご本人、ご家族、相談支援専門員、利用するサービス事業所(就労移行支援、生活訓練、グループホームなど)の担当者などです。ご本人は原則として同席します。
「会議」と聞くと堅苦しく感じるかもしれませんが、これは、あなたをサポートするチームの作戦会議のようなものです。
法律(指定計画相談支援の基準に関する省令)により、「支援に関わる担当者を招集し、専門的な視点から意見を出し合って計画の内容をしっかり検討すること」が定められています。つまり、支援スタッフが勝手にサポート内容を決めないための仕組みなのです。
- 何をする会議?:あなたが「これからどうしていきたいか」「今どんなことに困っているか」をチーム全体で共有し、一番合った計画を話し合って決めます。
- 誰が参加する?:ご本人(原則として同席していただきます)、ご家族、相談支援専門員、実際にサービスを提供する事業所のスタッフなど。
あなた自身の生活のプランを決める場です。希望や思いを直接チームに伝えられる大切な機会ですので、リラックスして、思ったことを遠慮なく話してください。
あなたがすること
この会議は、支援者がご本人抜きで支援内容を決める場ではありません。「こうなりたい」「これは不安」「ここは手伝ってほしい」と、ご本人が直接伝えられる大切な機会です。
会議で出た意見を踏まえて、相談支援専門員が最終的なサービス等利用計画(本計画)を作成します。ご本人が内容を確認して同意したら、本計画も市へ提出します。そのうえでサービス事業所と契約し、利用が始まります。
サービス(支援)の開始です
ここから、障害福祉サービスの利用が始まります。
⑧ モニタリング(定期的な確認)
サービス利用が始まった後も、相談支援専門員が定期的に状況を確認します。これがモニタリングです。モニタリングでは、原則として相談支援専門員がご自宅を訪問し、普段の生活の様子を確認しながらお話を伺います。実施する頻度は、利用するサービスや状況に応じて市区町村が決めます。
確認するのは、次のようなことです。
- サービスを予定どおり利用できているか
- 困っていることはないか
- 希望や目標が変わっていないか
- 支援内容を変える必要はないか
実際に利用してみると、「週5日はまだ負担が大きかった」「もっと就職活動に時間を使いたい」など、始めてみて分かることが必ず出てきます。計画は作って終わりではなく、利用開始後も状況に合わせて変えていくものです。
あなたがすること
利用してみて感じたこと、生活の変化、新しく出てきた希望等を伝えます。
ご自宅への訪問について
法律により、モニタリングの際にご自宅を訪問してお話を伺うことが必須と定められています。ただ、訪問がご本人やご家族の負担になっては本末転倒だと私たちは考えています。そのため、次のような工夫をしています。
- 面談の簡素化:事前にオンラインや事業所で詳しいお話を伺って情報を整理しておくことで、ご自宅での面談時間をなるべく短くします。
計画相談支援とセルフプランの違い
サービス等利用計画の作り方は、大きく2つあります。明石市も、相談支援専門員が作成する方法(計画相談支援)と、ご本人などが作成する方法(セルフプラン)の2種類を案内しています。
| 計画相談支援 | セルフプラン | |
|---|---|---|
| 計画を作る人 | 相談支援専門員 | ご本人・ご家族など |
| 事業所との調整 | 相談支援専門員が行う | ご本人が行う |
| 更新手続き | 相談支援専門員がサポート | ご本人が行う |
| 利用開始後のモニタリング | あり | なし |
| 費用 | 無料 | 無料 |
「障害福祉サービスを使うなら、必ず相談支援事業所と契約しなければならない」わけではありません。
ただ、複数のサービスを使う場合、事業所との調整や更新手続きが負担な場合、利用後も定期的に相談できる人がほしい場合は、計画相談支援を選ぶメリットが大きくなります。どちらにするか迷う場合は、相談支援事業所で両方の違いを聞いてから決めても大丈夫です。
明石市のセルフプランの実情は、望まないセルフプランとは?計画相談は必須?明石市0.0%から考える選択肢で詳しく解説しています。
計画相談支援の費用
計画相談支援の費用は、計画相談支援給付費として市区町村から事業所へ支払われます。障害福祉サービスのような利用者負担(1割負担)はなく、ご本人の自己負担はありません。
ただし、事業所が定める通常の実施地域の外まで訪問する場合などは、交通費の実費が必要になることがあります。契約時に確認してください。
アイ・ワークスの計画相談支援
アイ・ワークス(明石市)では、計画相談支援を行っています。
- 面談後24時間以内に計画案の下書きを作成し、手続きの待ち時間をできるだけ短くしています
- ご自宅への訪問が負担になる場合は、訪問時間を短くするなど、ご本人のペースに合わせて調整します
- 「まだどのサービスを使うか決めていない」「セルフプランと計画相談のどちらがいいか分からない」という段階からご相談いただけます
サービスの詳細は計画相談支援|アイ・ワークスをご覧ください。
よくあるご質問
まとめ:「次に何をするか」が分かれば、手続きは難しくない
8ステップと聞くと長い道のりに感じるかもしれませんが、ご本人がすることは「話す」「サインする」「調査を受ける」—基本的にこれだけです。書類づくりや役所とのやり取りは、相談支援専門員が行います。
そして何より大切なのは、この手続きのすべてが「あなたがどう生きたいか」を形にするためのプロセスだということです。計画は、スタッフが作って渡すものではなく、あなたと一緒に作るものです。
私たちアイ・ワークスは、「障害のある方にワクワク愉しく豊かな生活を」を企業理念に掲げています。サービス受給者証をもらうことも、計画を作ることも、それ自体が目的ではありません。そのすべては、あなたがワクワク愉しく豊かに生活するための入口です。だからこそ、手続きの段階から、あなたの「こうしたい」を一番大切にします。
アイ・ワークスでは、計画相談支援のご相談を受け付けています。「まだ利用するか決めていない」段階のご相談も歓迎です。


